食中毒について
厳しい寒さが和らぎ、暖かく過ごしやすい日が多い季節になってまいりました。3月末~4月にかけてお花見をされた方もいらっしゃると思います。暖かくなってくるとお花見やバーベキューなど外で食事を取ることも増えます。また、最近はコロナウィルスの影響でテイクアウトをされる方も多いです。その際に気を付けていただきたいのが「食中毒」です。
食中毒と聞くと、飲食店で生ものを食べて起こるというようなイメージもありますが、私たちの日常生活のなかでも起こりうる身近な問題です。暖かくなった今、改めて安全な食生活を送れるように気を付けていただきたいポイントを、食中毒を予防する3原則「つけない」「ふやさない」「やっつける」の観点からご紹介いたします。
【目次】
1.つけない
2.ふやさない
3.やっつける
4.まとめ
1.つけない
正しく手洗いを!
正しい手洗いは食中毒予防の第1歩です。石鹸やハンドソープを用い、手のひらと甲はもちろん、指と指の間、爪の間、手首などをしっかりと洗いましょう。また、調理中は食材が変わる度に手洗いするよう心がけましょう。
ドリップ漏れを防止!
肉や魚からはドリップと呼ばれる汁が流れ出すことがあります。ドリップを通じて他の食材に細菌などを付着させる可能性があるため、買い物や食材の保存時には、必要に応じてポリ袋に入れるなどの対策が大切です。
パッキンも外して洗浄を!
弁当の蓋と本体を密閉させるためのパッキンが付いている部分は複雑で、洗浄が行き届かず汚れが残ると、細菌等の増殖につながる恐れがあります。パッキンは外して洗浄し、パッキンをセットする溝もしっかりと洗いましょう。
魚や野菜はしっかり洗う!
魚や野菜、果物は表面に汚れなどが付いている可能性もあるため、調理前の水洗いがおすすめです。一方、肉の水洗いは、細菌等がシンク周辺に飛び散り、他の食材や調理器具へ付着する可能性があるため厳禁。ドリップが気になる場合は、キッチンペーパーなどで拭き取りましょう。
手袋などの使用で安全な調理を!
手には食中毒を引き起こす可能性のある細菌等が付着しています。また、手洗いをしたとしても、その後に触れた食材等から細菌等が付着する可能性もあります。特におにぎりや手巻き寿司などを作るときは、ラップや調理用手袋を使用しましょう。
2.ふやさない
生モノは最後に購入!
肉や魚など生モノを長時間持ち歩くことを避けるため、生モノの購入は最後にするとよいでしょう。(特に冬場の店内は暖房が効いています。)また、保冷バッグや氷などを使用し、移動中も食材の温度が上がらないようにしましょう。
食材を正しく保存!
食品表示の保存方法を守り、消費期限内に食べるようにしましょう。また、かたまり肉や大きな一尾の魚は小分けして冷凍保存することで早く保存に適した温度となり、使用の際も必要な分だけ取り出し、素早く調理することが可能です。
電子レンジや流水で解凍を!
自然解凍では解凍するまでに時間がかかり、細菌等が増殖する恐れがあります。冷蔵庫の中で解凍するか、電子レンジや流水で短時間に解凍するのがおすすめです。
料理は小分けして保存を!
カレーやシチューなどの大鍋で大量に作る煮込み料理を保存する際は、短時間で温度が下がるよう、底の浅い容器に小分けして冷蔵や冷凍保存しましょう。保存した料理を食べる際は、全体を十分に加熱しましょう。
弁当箱に詰めるのは料理が冷めてから!
作り置き料理を弁当のおかずにする際は、しっかりと再加熱しましょう。しかし、熱々のままでは蒸気により弁当内に水分が増え、傷みの原因になるため、弁当箱へ詰める際は料理を冷ましてから行いましょう。
テイクアウト料理の常温放置は要注意!
テイクアウトや出前料理は、早めに食べるようにしましょう。テーブルに多くの料理が並ぶ食事会やパーティも同様で、特にお寿司などの生モノは皿の下に保冷剤を配置するなどの対策をとりましょう。
3.やっつける
食材はしっかり中心まで加熱する!
調理法や食材により加熱時間は異なるため、調理や食材ごとに中心まで火が通っているかどうかの確認が必要です。また、卓上でのしゃぶしゃぶや焼き肉など生肉に触れる際は、食べる箸と生肉用の箸やトングを使い分けましょう。
調理器具は清潔に!
可能であれば、包丁やまな板は肉と魚介類用、野菜と果物用などと使い分けると安全です。また、調理器具やスポンジは使用後定期的に熱湯や塩素系漂白剤で消毒を行いましょう。
キッチンはいつも清潔に!
食後の食器や調理器具を長時間シンクで水に浸した場合、細菌等が繁殖する可能性があるため、できるだけ早く洗いましょう。また、シンク内や三角コーナーなども清潔な状態に保ち、キッチン全体を清潔に保ちましょう。
4.まとめ
今回は、食中毒を予防する3原則をご紹介いたしました。ご家庭ではニュースで目にするような大きな食中毒とは異なり、1人~数人単位で症状が出ます。そのため、普段の生活では意識することが少なかったり、症状が出てもそれが食中毒と気が付かないこともあるようです。
暖かくなってくるこのタイミングで今一度正しい知識を身に着け、オーナーの皆様には健康的な食生活・健康的な生活をお送りいただけましたら嬉しく思います。食中毒菌を「つけない」「ふやさない」「やっつける」。本日はこの3点だけでも覚えていただけましたら幸いです。
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〈参考文献〉
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