2023/08/25_土砂災害防止法について

土砂災害防止法について

 

近年、台風や低気圧・線状降水帯に伴う大雨の影響で、多くの地方で土砂災害が発生しています。
既に今年も各地で記録的大雨や台風での被害がありました。
大雨や台風での被害は皆様の生活にも影響を及ぼす可能性がありますので、今回は土砂災害防止法についてご紹介いたします。


【目次】

1.土砂災害防止法とは
2.土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域
3.土砂災害ハザードマップ
4.まとめ


 

1.土砂災害防止法とは

土砂災害防止法とは、土砂災害から国民の生命を守るため、土砂災害のおそれのある区域について危険の周知、警戒避難態勢の準備、住宅等の新規立地の抑制、既存住宅の移転促進等のソフト対策を推進しようとするものになります。土砂災害防止法の制定の背景は、平成11年6月29日に広島で発生した集中豪雨による被害にあります。土砂災害の課題を踏まえ、土砂災害防止法の制定により、土砂災害防止対策ができました。土砂災害防止法の正式名称は、「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」になります。

 

2.土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域

土砂災害防止法の対象となる土砂災害は、以下になります。

急傾斜地の崩壊:傾斜度が30℃以上である土地が崩壊する自然現象
土石流:山腹が崩壊して生じた土石等または渓流の土石等が一体となって流下する自然現象
地すべり:土地の一部が地下水等に起因して滑る自然現象又はこれに伴って移動する自然現象

これら対象となる土砂災害を、国土交通大臣が作成した土砂災害防止対策基本指針を基に、各都道府県が土砂災害警戒区域の指定等の土砂災害防止対策に必要な基礎調査の実施を行います。そして調査後、都道府県知事が基礎調査に基づいた土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域を指定します。

土砂災害警戒区域は、急傾斜地の崩壊等が発生した場合に住民等の生命又は身体に危害が生ずるおそれがあると認められる土地の区域であり、危険の周知・警戒避難体制の整備が行われます。
土砂災害特別警戒区域は、土砂災害警戒区域のうち、急傾斜地の崩壊等が発生した場合に建築物に損壊が生じ住民等の生命又は身体に著しい危害が生ずるおそれがあると認められる区域で、特定の開発行為に対する許可制、建築物構造規制、建築物の移転勧告等が行われます。

3.土砂災害ハザードマップ

土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域については、当該市町村の事務所もしくは、ハザードマップにおいて閲覧することができます。
また、今年リニューアルされた国土交通省のWebサイトでは、全国の災害リスク情報などをまとめて閲覧することができます。

重ねるハザードマップ
https://disaportal.gsi.go.jp/index.html

 

住所・現在地・地図から詳細な場所で検索するか、災害の種類から選べます。
今回は、住所から探していきます。

 

 

住所を入力して検索マークをクリックすると、地図上に被害の危険性や災害リスクが表示されます。
今回は、災害種別を土砂災害で選択しているので、土砂災害のリスクがある場所が、
土砂災害警戒区域の場合は黄色、土砂災害特別警戒区域では赤色で表示されています。

 

 

上記の画像では、スカイコート株式会社の本社ビルで検索をしています。
周辺に黄色くなっている部分があり、この場合は急傾斜地の崩壊のリスクがあると表示されています。

4.まとめ

今回の記事はいかがでしたでしょうか?
ご自宅やご所有物件は土砂災害の影響があるのか事前に確認をしておくことで、安心材料になったり、備えをしておく必要性が出てくるかと思います。
ぜひお時間がある際に各市区町村の土砂災害ハザードマップ等でご確認いただければと思います。

 

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参考文献
国土交通省
https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sabo/linksinpou.html#gaiyou


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