2022/12/2_インフルエンザについて

インフルエンザについて

 

日本では、例年12月~3月にインフルエンザが流行する傾向があり、いったん流行が始まると短期間に多くの人へ感染が拡がります。特に年末年始は生活のリズムが崩れやすく、栄養の偏った食生活に陥りがちです。今回は、インフルエンザの正しい知識をご紹介いたします。


【目次】

1.インフルエンザとは?
2.インフルエンザ対策
3.もしも感染してしまったら
4.まとめ


 

1.インフルエンザとは?

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が突然現れます。併せて一般的な風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳などの症状も見られます。お子様ではまれに急性脳症を発症し、ご高齢の方や免疫力の低下している方では肺炎を伴うなど、重症になることがあります。潜伏期間は1~3日で、咳やくしゃみによる飛沫感染・接触感染により拡がっていきます。

インフルエンザウイルスの原因となるウイルスは、A型、B型、C型に大きく分類されます。大きな流行の原因となるのはA型とB型です。現在、ヒトの間で流行しているのは、A(H1N1)亜型、A(H3N2)亜型、B型の3種類です。これらのウイルスは毎年のように小さい変異を繰り返します。これらの型が同時期に流行することがあるため、同じシーズンの中でA型インフルエンザに2回かかったり、A型インフルエンザとB型インフルエンザにかかったりすることがあります。

 

2.インフルエンザ対策

〈ワクチンの接種〉

インフルエンザワクチンは、インフルエンザによる重篤な合併症や死亡を予防し、健康被害を最小限に留めることを目的としています。

ワクチンの効果は、年齢、本人の体調、免疫状況、そのシーズンの流行するウイルスのタイプの変化などによっても変わります。高齢者ではインフルエンザによる死亡を5分の1に、入院を約3分の1から2分の1にまで減少することが期待できるとされています。
また、乳幼児のインフルエンザワクチンの有効性に関しては、報告によって多少幅がありますが、おおむね20~60%の発病防止効果があったと報告されています。

65歳以上の方や60~64歳以上で基礎疾患がある方は、重症化する可能性が高いため、かかりつけの医師とよく相談のうえ、接種することをお勧めします。

日本のインフルエンザワクチンは、世界保健機関(WHO)が推奨したウイルス株を参考にして、前シーズンの流行状況などからその年の流行の中心となるウイルスを予測し、毎年作られています。ワクチンの効果が期待できるのは、接種後2週間から5カ月程度と考えられていますので、毎年流行シーズンの前までに接種することが望まれます。

〈手洗いの習慣化〉

ウイルスは、外出する度に手、顔、衣服に付着する可能性があります。外出から帰宅後、トイレの後、食事の前には手洗いを忘れないように習慣化して予防しましょう。
また、手洗いは、せっけんを使って、15秒以上、手のひら、手の甲、指の間、指先と詰めの間、手首をしっかり洗いましょう。洗った後は清潔なタオルやペーパータオルなどで十分に拭き取りましょう。

〈免疫力を高める〉

免疫力が弱っていると、インフルエンザウイルスに感染しやすくなります。また、感染したときに症状が重くなってしまう恐れがあります。特に、流行の始まる年末年始は、生活リズムが乱れがちな時期です。規則正しい生活リズムを心がけ、普段から十分な睡眠とバランスの良い食事をとり、体調を整え、体力や免疫力を高めておきましょう。

〈湿度をコントロールする〉

空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。湿度は50~60%前後を目安に調節し、1時間に1回は窓を開けて新鮮な空気の入れ替えをしましょう。洗濯物を室内に干すことで部屋の湿度を上げることができます。加湿器を使うなら、掃除をこまめにして衛生的にしましょう。

3.もしも感染してしまったら

Q.どんな症状が出たら医療機関へ行けばいいの?

目安として、比較的急速に38℃以上の発熱があり、せきやのどの痛み、全身の倦怠感を伴う場合はインフルエンザに感染している可能性があります。こういった症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。
高齢者やお子様、妊娠している方、持病がある方、そして下記のような重症化のサインがみられる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

 

Q.どんな治療薬があるの?

インフルエンザに対する治療薬としては、抗インフルエンザウイルス薬があります。

・オセルタミビルリン酸塩(商品名:タミフル等)
・ザナミビル水和物(商品名:リレンザ)
・ペラミビル水和物(商品名:ラピアクタ)
・ラニナミビルオクタン酸エステル水和物(商品名:イナビル)
・アマンタジン塩酸塩(商品名:シンメトレル等)(A型にのみ有効)
・バロキサビル マルボキシル(商品名:ゾフルーザ)

インフルエンザに有効な薬は、症状が出てから48時間以内に服用を開始することで、発熱期間は通常1~2日間短縮され、鼻やのどからのウイルス排出量も減少します。なお、症状が出てから2日(48時間)以降に服用を開始した場合、十分な効果が期待できません。

4.まとめ

今回はインフルエンザについてご紹介しました。ここ数年、コロナウイルスの感染防止対策が周知されたことに伴いインフルエンザの流行が減っています。しかし、今年はインフルエンザが流行するのではないかとも言われています。今一度、正しい知識を身に着け対策をしていくことが大切です。

 

〈参考文献〉

厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/index.html

首相官邸HP
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/influenza.html

大阪市HP
https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000023353.html


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