
建設キャリアアップシステム(CCUS)について
「担い手の確保」は近年、全産業において共通する課題となっています。建設業界では、現場を担う技能者、とりわけ若年層の入職を進めるために、他産業と比べて生涯を通じて魅力的な職業、産業であることを目に見える形で示していく「建設キャリアアップシステム(CCUS)」に取り組んでいます。今回は「建設キャリアアップシステム(CCUS)」についてご紹介します。ぜひご一読ください。
【目次】
1.建設業界の目指す新3K
2.建設キャリアアップシステム(CCUS)とは
3.能力評価制度について
4.まとめ
1.建設業界の目指す新3K
建設業界では長年「きつい」「汚い」「危険」というマイナスイメージの3Kが定着していました。
- 週休2日制の推進
- 仕事が年間を通じてあること
- 能力や資格を反映した賃金
上記の通り建設現場で働く若手は、休暇や賃金について求めていることがわかります。
建設業界では3Kのイメージを払拭し、より良い職場環境を整えるべく新3Kに向け官民一体で取り組みがされています。
~新3Kとは~
給与(K)が良い
• 賃金改善を推進(公共工事設計労務単価の引上げなど)
• 職人の給与は約18%UP
(出所:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より2012年度比)
休暇(K)が取れる
• 土日閉所などにより、週休2日を後押し
• 働き方改革により、労働時間を縮減
希望(K)が持てる
• 「建設キャリアアップシステム(CCUS)」で技能と経験を証明
• 技能と経験のレベルに応じた4色のカードを交付
• カードの色に応じた賃金支払の実現を目指す
2.建設キャリアアップシステム(CCUS)とは
建設キャリアアップシステムとは、Coustruction Career Up Systemの略で、建設技能者の資格や現場での就業履歴等を業界横断的に登録・蓄積し、技能・経験に応じた適切な処遇につなげようとする取組です。
建設技能者の技能・経験に応じた処遇改善を進めることで、若い世代の建設技能者がキャリアパスの見通しをもて、建設技能者を雇用し育成する企業が伸びていける建設業を目指し、定着していくよう建設業団体と国土交通省が連携して官民一体となって推進しています。すでに技能者の約3分の1(約97万人)、施工実績のある事業者の約3分の1(約13万社)が登録済みで、現在も増加中です。2021年度は延べ2740万人が就業履歴登録を利用しています。
- 技能者の能力・経験等に応じた適正な処遇改善につなげます。
- 技能者を雇用し育成する企業が伸びていける業界環境をつくります。
- 若い世代が安心して働き続けられる建設業界を目指します。
- 技能者の就業状況等を容易に確認できるほか入退場にICカードを使うことにより、現場の入場管理等、事務作業の効率化が図れます。
- 技能者を育てると、施工能力の評価がUPし、受注機会の拡大に期待できます。
- 公共工事で評価がUPします。
- 施工業者・職人の評価が見えることで、施工に対する信頼がUPします。
- ハローワークで求職者への応募勧奨を受けるなど、求人活動での支援があります。
- どこの現場・どんな事業者にも、技能や経験等を客観的に証明できます。
- 技能や経験が客観的に評価され、技能や経験に応じた処遇を期待できます。
- 建設業退職金共済制度(退職金)の根拠となります。
- 健康被害・事故・賃金不払等の際の身を守るための就業証明となります。
3.能力評価制度について
建設キャリアアップシステムに登録される技能者の技能と経験について能力評価を実施しています。評価は、国土交通大臣が認定した評価基準に基づき、分野ごとの能力評価実施団体が行います。
- CCUS登録技能者(レベル4)の平均賃金はCCUS登録技能者(レベル1~3)より11.2%高い。
- CCUS登録技能者の平均賃金は全建設技能者より4%高い。
- CCUS登録技能者は未登録者より賃上げが進む(賃上げした人数の割合(%))。
上記の通り、CCUS登録技能者は他の技能者より処遇が改善しています。
5.まとめ
今回は、「建設キャリアアップシステム(CCUS)」についてご紹介しました。建設キャリアアップシステム(CCUS)は建設業界の制度基盤です。その効果を十分に発揮していくためには、行政・業界一体となった取組が不可欠です。建設キャリアアップシステム(CCUS)には、一人ひとりの技能者の情報が蓄積されていくことになります。蓄積する情報を活用して技能者が能力や経験に応じた処遇を受けられる環境を整備し、技能者を雇用する専門工事業者の施工能力の見える化を進める枠組みをつくることが、将来にわたって建設業の担い手を確保するための重要な課題になっていくと考えられています。
建設業界の新3K(給与・休暇・希望)が浸透していくことで、日本の大切な建設技術が守られるとともに、安定した建物の供給に繋がるのではないかと感じました。健全な環境で建設されたより良い建物が社会やオーナー様に供給されることを期待したいと思います。
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〈参考文献〉
国土交通省HP
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_fr2_000033.html
建設キャリアアップシステムHP
https://www.ccus.jp/
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