
学校給食について
オーナーの皆様、学生時代の給食で好きなメニューは何ですか?人気のカレーや麺類、季節のデザートなど、皆様思い出の給食があるのではないでしょうか。学校給食の始まりは、明治22年(1889年)と言われており、今から130年以上前です。今回は、学校給食の歴史や献立の決まり、安心・安全に子どもたちの元に提供される仕組みなどをご紹介します。ぜひご一読ください。
【目次】
1.学校給食の歴史
2.献立や栄養バランス
3.安心・安全な学校給食
4.まとめ
1.学校給食の歴史
学校給食は、明治22年(1889)山形県鶴岡町(現鶴岡市)の小学校で貧困家庭の児童を対象に行われたのが始まりとされています。
戦時中、一時中断されましたが、昭和29年(1954)に学校給食法が制定され、平成16年(2004)に栄養教諭制度が創設されました。また、平成17年(2005)には食育基本法が制定され、国全体で総合的、計画的に食育を推進するようになりました。学校給食法も平成20年(2008)に改正され、学校給食を活用して食育を推進することなどが明記されました。現在は小学校でほぼ100%、中学校で90%弱の学校で給食が実施されています。
また、平成30年度、学校給食における地場産物の使用割合は、26.0%、国産食材の使用割合は76.0%となっています。学校給食に地場産物・国産食材を活用することは、児童生徒に地域・国の産業や文化への関心をもたせるなど、教育的意義を有しています。国においても、食育基本法や食育推進基本計画に基づき、郷土食や地場産物・国産食材の使用を推進しています。
山形県鶴岡町(現鶴岡市)の大督寺内に恵まれない子どもたちのために建てられた私立忠愛小学校で支給された弁当が日本の学校給食の始まりとされ「学校給食発祥の地」と記念碑が建てられています。
戦争が終わり、国民全体が食糧不足におちいっていました。児童の栄養失調を救おうとユニセフによる援助がはじまり、昭和21年12月24日に東京・神奈川・千葉の3県で試験給食が開始されました。翌日から冬休みのため、翌年の1月24日が戦後の学校給食記念日となりました。
小麦粉に対する半額国庫補助が開始され、完全給食が全国の小学校を対象に実施され始めました。当時は鶏肉や豚肉が高価で、安い鯨肉が主流でした。
平成17年に食育基本法が制定され、学校全体で地域と連携して食育に取り組むようになりました。食文化の継承や地域の産物を使用した教材としての献立作成がされています。
2.献立や栄養バランス
全国で900万人以上の児童生徒が毎日食べている給食。その献立は、「学校給食摂取基準」に基づき、成長期にある子どもたちの健康を保ちよりよく成長できるよう、管理栄養士の資格を持つ栄養教諭等により考えられています。下のグラフ通り、以下の栄養素において、基本的に1日に必要とされる量のおよそ3分の1をとるように栄養のバランスを考えた献立が作られています。残りの3分の2は家庭での食事でしっかりとる必要があります。
学校給食の味付けは薄く感じる!?
学校給食のナトリウム(食塩相当量)は、1日の目標量の1/3未満を基準としています。給食を食べると薄味に感じることもありますが、それは濃い味付けに慣れてしまっているからかもしれません。給食では、「だし」を取って食材のうまみを引き出すことにより、ナトリウム(食塩相当量)を抑えるなどの工夫も行っています。
3.安心・安全な学校給食
学校給食には「学校給食衛生管理基準」が定められており、給食を提供するまでの過程において遵守すべき事項がいくつもあります。これらの基準をクリアした給食が、日々子供たちに提供される仕組みになっています。
- 食品は鮮度のよい衛生的なものを選定するよう配慮すること。
- 献立ごとに調理作業の手順等を示した調理作業工程表及び食品の動線を示した作業動線図を作成すること。
- 食肉類、魚介類、野菜類など、種類ごとにそれぞれの調理用器具、容器を備えること。
- 給水栓は直接手指で触れることのないよう、レバー式等であること。
- 検食は、あらかじめ責任者を定めて児童生徒の摂食開始30分前までに行うこと。
- 調理した食品は調理後2時間以内に給食できるよう努めること。
4.まとめ
今回は、「学校給食」についてご紹介しました。学生時代に食べられた給食を思い出された方も多いのではないでしょうか。少しでも懐かしいと感じていただけると大変嬉しく思います。私の小学校では「お楽しみ給食」というものがありました。年に1度、6年生がクラス毎に好きな献立を自分たちで考え、実際に給食のメニューとして登場するというものでした。「カレー」や「味噌ラーメン」、お楽しみ給食の時にだけ登場する「高級アイス」などが大人気でした。
また、給食を食べることがなくなった大人になっても、給食の献立や衛生管理をお手本として日々の食事に活かしていけると、より健康な生活が送れるのではないかと思います。ご自身が好きだった給食のメニューを再現した食事を作ってみるのもオススメです。
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〈参考文献〉
文部科学省HP
https://www.mext.go.jp/kids/find/kyoiku/mext_0003.html
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